その他のホルモン補充療法

エストロゲン・プロゲステロン補充療法

卵巣で産生されるホルモンのひとつであるエストロゲンには、老化現象を遅延させる効果があることが、以前より知られており、近年になり新たに様々な研究がなされています。

加齢とともに、エストロゲンが減少することで、更年期障害、骨粗鬆症、高脂血症、動脈硬化などの、様々な老年疾患が発生すること報告されており、最近ではエストロゲンの脳へ働きが徐々に解明されるにつれ、アルツハイマー病を始めとしたある種の痴呆症についても、このホルモンの低下と関係があることがはっきりしてきています。

閉経後の女性では、エストロゲンの欠乏はいっそう促進され、更年期障害のみならず、皮膚の萎縮、成功障害、うつ病等を合併することもあり、動脈硬化や骨粗鬆症、老年痴呆等の症状をさらに悪化させる可能性があります。

エストロゲンの効果

動脈硬化に対する作用

血管内皮に対する直接作用
血管内皮細胞の生理活性物質の調節・保護作用、血管内皮細胞の増殖抑制、内皮依存性血管拡張反応の改善
血管内皮に対する間接作用
脂質代謝改善作用、肥満抑制作用

骨代謝に対する作用

強力な骨吸収抑制、骨形成の促進 a` 骨量の増加 a` 骨粗鬆症や骨折の予防効果

神経系に対する作用

神経細胞に対する直接作用
成長や分化を促進する作用、神経細胞損傷を修復する作用、神経細胞における糖分の輸送や利用を高める作用
神経細胞に対する間接作用
脳血流の増加作用

加齢による卵巣の内分泌機能のため起こる、こういった様々な退行性変化に対し、女性ホルモンを外部より持続的に補充する治療法がエストロゲン・プロゲステロン補充療法です。

エストロゲンのホルモン補充療法については、欧米では既に20年以上の歴史があり、普及率も30%を超えていて、こういったホルモン補充療法を受けることが、むしろ常識となっている感があります。